靭帯の結合力の低下、足部内在筋力の低下。
これに伴い、中足骨が開いて開張足となってくる。
足部内在筋の繊維走行は、ほぼ縦方向(踵から爪先に向かう方向)を占めるため
横にひろがる力を抑えるのが難しい。

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唯一、母趾内転筋が横方向に近い繊維走行のために
この筋肉が結果的に引き延ばされながらも張力を失った状態でつなぎ止めている。

ところが母子内転筋は中足骨の底面に付いているため
中足骨に回旋力が加わり母趾がねじれる状態になってしまう。

興味深いのは、
外反母趾の角度と痛みが必ずしも一致しないという点である。

外反母趾の角度が小さくても痛みが強い方、
角度が大きいくても痛みがない方など…

フットプリントを取り続けているとある傾向に気づく。
それが小趾の浮き指の存在である。

歩くことを想定すると当然だが、
蹴りだしのときに小趾が浮いていると、
早期から蹴る力も、床からの反力も母趾側に集中する。
負荷があつまれば、痛みも強い。

だが、安心して頂きたいのは、
歩く姿勢を確認しながらインソール等でしっかりとアプローチし、小趾の接地がでてくると
痛みが少なくなってくる。悩んでいた方も大変喜び、感謝の旨を頂く。

しかしここで歩みを止めてはいけない。

他にも歩くことを想定すると
『第一中足骨頭と第四中足骨頭の関係』や『足部における三つの転がり運動』について
考慮した靴からのアプローチも当然、必要になる。

以前、このブログで開発中として紹介させて頂いたが
この靴の話はまた、次回に。