再来週、四国は高知より納品のため来店されるG様のオーダー靴。
一足磨き終わった後、ほっと一息休憩中。

どんなに機能が良くとも、気持ちよく履いて頂けなければ、、、クローゼットの奥が定位置となってしまう。

1117_01_w640
靴=インソールの容れ物ではなく、
靴こそ良好な足部運動を促すフットギアである。
そして、いかに汎用性が高くともインソールはその補助手段にすぎない。

人口密集都市生活における生活必需品は『靴』であることを忘れてはならない。

距骨下関節の運動をコントロールするのは本来ヒールカウンターであり、
既成靴は万人向けの為に、ヒールカウンターを短く、低く設定する。
そのために、インソールでの載距突起・立法骨部の補正技術が必要となる。

甲を覆うアッパー部の皮革が良質な状態を維持出来るほど、
足根骨から中足骨部を保持し、アーチの補正は少なくて済む(ハイアーチは別として)
インソールでの調整依頼が一番多い時期は、アッパー部が伸びて緩くなった時だが、
アッパー部の皮革の保存技術は、それだけで足部運動を良好な状態に保つ技術と言える。

故に理学療法士、靴を磨く